今日は色々と雑用を片付ける為に1日家に籠ってました。
← こちらは 旅行前に読み終えた文庫本の続き。 塩野七生著『ローマ亡き後の地中海世界 - 海賊、そして海軍 3、4』。
オスマン・トルコ帝国のマホメッド二世がコンスタンティノープルを陥落させビザンチン帝国が滅亡。 イスラム勢力はキリスト教世界へ更に拡大し、トルコ帝国は『赤ひげ』など海賊達を利用しキリスト教世界を荒らしまわります。
15世紀にはアラゴン王国フェルディナンドとカスティリャ王国のイザベル女王がイベリア半島からイスラム勢力を一掃したけれど(レコンキスタってやつ)、逆にこの動きで行き場を失ったイスラム教徒の一部が海賊として復活。
このイスラム勢の流れに対抗する為、キリスト教世界でも反撃の動きが見られるようになります。 キリスト教連合が組まれ、必ずしも全てのキリスト教国が足並みを揃えていた訳じゃないけれどイスラム教に対する戦いを繰り広げます。
マルタ島における攻防、そして現在もかなり微妙な分割を余技なくされているキプロスについても本の中で触れられています。
地中海における各国の思惑もあり、シンプルにキリスト教 VS イスラム教とはならず、その歴史は複雑になっちゃってますが、 ローマ帝国滅亡後の地中海全体の大よその流れを知るのにはとても良い入門書だと思います!
◎ ところで、本文に『エリザベス女王もイタリア語を解した?と言われるくらい当時のイギリスではイタリア熱が高く、シェークスピアの作品の多くがイタリアを舞台にしているのも、その時代のイギリス人の好みを反映して・・・』って書かれてたんですが、成る程、そういう理由だったとは知らなかったわん。